目のアンチエイジング!飛蚊症の予防・改善を始めましょう。


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突然ですが、飛蚊症という病気をご存知でしょうか?視界にゴミや虫、薄い雲のようなものが飛んでいるように見える症状のことです。60代になれば10人に1人がこの症状を自覚していると言われていますが、近年は20代の若者でもこの症状が出る人が多いのだとか。現代人は紫外線に加えてパソコンやスマホ、テレビなどで有害な光を浴びながら目を酷使することが多く、飛蚊症になる人が増えているのです。これは目の老化が原因です。肌や髪だけでなく目のアンチエイジングも心掛けていきましょう。

1.飛蚊症とは?

飛蚊症には、「生理的な原因のもの」と「病的な原因のもの」の2種類に分かれます。生理的飛蚊症は、硝子体(しょうしたい)という目の中にあるゼリー状のゲル組織が変質して起こるもの。光が角膜と水晶体を通して入ってくると、この硝子体を通過して網膜に達し、映像を結びます。しかし、硝子体が劣化して浮遊物があると、影となって網膜に映ります。これが生理的飛蚊症の正体です。一方、病的飛蚊症は、網膜に穴が開いたこと(網膜裂孔)、網膜が剥がれたこと(網膜剥離)、硝子体の内で出血したことなどが原因で起こる飛蚊症。重篤な病気の前触れかもしれないため、専門医による診断が必要です。

ほとんどの人が生理的飛蚊症。ただし治療はできない!?

飛蚊症の原因で最も多いのが、生理的飛蚊症。そして、その原因は老化です。紫外線や青色光が硝子体に入ると活性酸素が発生し、たんぱく質や脂質が酸化します。酸化したたんぱく質や脂質が硝子体を変質させて飛蚊症が生じるのです。若者であれば、発生した活性酸素を分解する酵素が分泌されて飛蚊症を防いでくれますが、加齢と共に酵素の分泌は減少するため年齢を重ねた方は酸化を抑えることができません。また、近年は生活環境の変化から若者でも酵素の分泌が減少していることが多く、飛蚊症が増えています。この状況は「医学的に問題がない」とされているため、治療薬もありません(理論上は手術ができるそうですが、リスクが高く現実的ではないようです)。とはいえ、症状が現れた当初は非常に不快だと言います。日頃の予防や対策が重要だと言えるでしょう。

生理的飛蚊症にならないためには?

加齢や目の酷使が原因だけに、誰でも飛蚊症になる可能性があります。日々のケアをすることが何より重要だと言えるでしょう。そこで気を付けたいのが、コラーゲン・ヒアルロン酸です。硝子体の成分は、99%が水で残りの1%がコラーゲンとヒアルロン酸。硝子体に含まれるコラーゲン線維はもともと透明な線維ですが、加齢と共に不透明なものが出てきます。また、ヒアルロン酸は加齢に伴って十分な水分を保持できなくなり、硝子体の中に液化した部分(液化腔)を形成します。これらを起こさないためにも、ヒアルロン酸とコラーゲンを正常な状態に保たなければならないのです。

2.既に飛蚊症の症状が出ている場合は!?

残念ながら、生理的飛蚊症の場合は完治を望むことは難しいと言えるでしょう(病的飛蚊症の場合は治療ができます。飛蚊症を自覚した場合は、まず眼科を受診してください)。ただし、症状をやわらげたり、進行を遅らせることは可能です。飛蚊症の原因の多くは活性酸素で、活性酸素を発生させる主な原因は紫外線。外出時は日光から目を守るようためにサングラスを着用し、パソコンやテレビの利用時間を減らしましょう。それに加え、必要な栄養成分の摂取も重要。以下に、飛蚊症に良いとされる栄養成分をご紹介します。

アントシアニン

高い抗酸化作用を持つ、ポリフェノールの一種。活性酸素を分解するため、飛蚊症予防に良いとされています。また視神経細胞の新陳代謝を活性化させることから、眼疲労の改善にも効果が期待できるでしょう。ブルーベリーなど、ベリー系の果物に多く含まれています。

ルテイン

こちらも高い抗酸化作用を持つ、カロテンの一種。活性酸素を分解するほか、紫外線や青色光を吸収することから「天然のサングラス」とも呼ばれています。人間の体内では合成できない栄養素ですから、積極的に摂り入れる必要があります。緑黄色野菜に多く含まれています。

コラーゲン・ヒアルロン酸

硝子体の成分になっているだけに、質の高いコラーゲンとヒアルロン酸を常に蓄えておく(作り続ける)ことが重要です。どちらも加齢によって減少していくため、体内で円滑に合成が進むようアミノ酸の摂取を心掛けましょう。

ビタミン

細胞や粘膜を守るビタミンA、視神経に働きかけるビタミンB1、視力を維持するビタミンB2、眼精疲労を回復するビタミンB12、眼球に高濃度に含まれるビタミンC、抗酸化作用を持つビタミンEなど、ビタミン全般が飛蚊症対策に大きな効果が見込めます。特にビタミンCは目の病気には特に効果的だとされています。

(まとめ)

飛蚊症の発症は外見に表れるものではないため、美やアンチエイジングとは一見関係のないものに見えます。しかし、紫外線を原因とすることや、良質なコラーゲン・ヒアルロン酸を体内に蓄えることが大事になるなど、肌や髪のアンチエイジングと重なるところが多々あります。つまり、飛蚊症の発症を予防・改善することは、美しさを保つことに限りなく近いと言えるでしょう。どちらも若々しく保つよう心掛けてくださいね。