あなたはプラセンタ派？それともコラーゲン派？ふたつの美容成分をご紹介します。
美容成分の代名詞と言えばコラーゲンですが、他にも美容成分はたくさんあります。ヒアルロン酸、プラセンタ、コエンザイムQ10、セラミド、ハイドロキノン、EGF・FGF……有名ではないものも上げれば数えきれないでしょう。またそれら美容成分一つひとつにも、由来や摂取方法など色んな分類があります。皆さんはそれらの特徴や用途をしっかり理解した上で購入されていますか？「なんとなく」で取り入れても明確な効果は得られません。今回は、定番中の定番であるコラーゲンとプラセンタにスポットを当て、その特徴を比較してご説明します！
1.プラセンタとコラーゲン。
大雑把に言えば、プラセンタは回復効果に優れた成分です。期待できる効果は、美肌や美白、疲労回復、育毛効果など。アミノ酸やタンパク質、糖質、脂質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素に加え、細胞分裂を活発にする「成長因子」と呼ばれる成分が含まれています。そのため新しい細胞が生まれ、新陳代謝が進みます。細胞の働きが活性化され、また老廃物の排出も促せるため、若々しさが保てるというわけ。生理痛などに困っている時にも効果があるとされています。続いてコラーゲン。肌はもちろん内臓や血管、臓器などの形を保つ働きを持っている成分です。細胞間の隙間をうめて結合する働きを持つため、その量が減少したり質が悪くなると肌の乾燥やシワが目立ち、関節炎や骨粗鬆症の原因になることも。ちなみに、コラーゲンとプラセンタは同時摂取（生成）をしても大丈夫です。【プラセンタってなに？】
プラセンタとは、「胎盤」という意味。胎盤は母体と胎児と結ぶ臓器で、1個の受精卵を約10ヵ月間で3000ｇの赤ちゃん（60～70兆の細胞）に育てるという働きを持っています。胎盤にはアミノ酸やタンパク質などの栄養素からビタミン・ミネラルなどの生理活性成分、新陳代謝を促す成長因子など、胎児を成長させるあらゆる成分が含まれているのです。美容成分としてのプラセンタは、その胎盤から抽出したエキスのこと。人間の胎盤から抽出したヒトプラセンタは医療機関でしか使用できないため、サプリメントや化粧品に含まれているものは主にブタ（豚）・ウマ（馬）などが原料となっています。【プラセンタ摂取で期待できる効果】
■疲労回復（乳酸体をためない効果） ■ホルモンバランスの調整（生理不順の解消、生理痛の軽減） ■更年期障害の改善 ■線維芽細胞の刺激（コラーゲンやヒアルロン酸生成の促進） ■皮膚のターンオーバー促進 ■冷え症・肩こり・腰痛の改善（血流を良くし、また炎症を抑制） ■育毛効果（男性ホルモンの過剰分泌抑制） など【コラーゲンってなに？】
コラーゲンとは、アミノ酸が数千～数十万結合したタンパク質の一種。弾力性があり、細胞と細胞を結ぶ働きを持っています。肌のハリを保ち（真皮の約70％がコラーゲン）、関節を滑らかにし、血管をしなやかにするのがコラーゲンの役割。体内のコラーゲン量が多ければ、若々しさを維持できるというわけです。人間の身体の中に元々存在する（自分でつくりだすことができる）ものですが、年齢と共に減少し、またその質も低下していきます。そのため、サプリメントなどでの補充や、コラーゲンマシンでの生成促進が好ましいと言えるでしょう。【コラーゲン摂取（生成）で期待できる効果】
■肌のシワ改善（肌の水分量増加） ■肌のハリ改善（リフトアップ） ■肌のシミ改善（ターンオーバー促進によるメラニンの排出） ■骨密度の増加・関節炎の痛み軽減 ■薄毛対策（毛髪の直径増） ■爪の改善（老化によってもろくなった状態の改善） ■老眼予防（水晶体の硬化抑制） ■心筋梗塞・脳梗塞の予防（血管の状態改善） など2.プラセンタ摂取に向いている人？コラーゲン摂取（生成）に向いている人？
プラセンタは身体の弱った部分を回復させたり、機能を調整してくれる成分です。そのため生理痛や更年期障害などで悩んでいる方には強い味方となってくれるでしょう。一方、コラーゲンは体内組織に無くてはならない成分で、健康維持や老化・病気の抑制に力を発揮します。加えて、お肌の悩みを持つ方にも最適だと言えます。プラセンタとコラーゲンそれぞれの特徴を理解した上で、サプリメントや化粧品、エステメニューなどの選択をしてみましょう。最後に、お勧めしたい症状例をご紹介します。【プラセンタをお勧めしたい人は！？】
■生理通がひどい・痛い・重い ■更年期障害に悩んでいる ■皮膚が弱い ■ダイエットをしている ■疲れている ■母乳が出ない など【コラーゲンをお勧めしたい人は！？】
■肌の乾燥が気になる ■肌にハリがない ■肌のくすみが気になる ■シミを消したい ■髪の細さが気になる ■爪が割れやすい ■関節が痛い など（まとめ）
いかがでしたか？プラセンタもコラーゲンも、美容や健康にとって非常に有効な成分です。用途や効果を知った上で選択するようにしてください。最後にひとつご注意を。最近は美容クリニックなどで、美容目的のヒトプラセンタ注射（保険適用外）ができるようです。本来プラセンタ注射は肝障害や更年期障害の治療を目的として行うもの（これらの場合は保険適用）。感染症などのリスクは伴いますし（国内外で感染症伝播の報告例は0件だそうですが100％安全だとは言い切れません）、それゆえにヒトプラセンタを注射した人は献血ができません。どうぞリスクも考慮して行動してください。