実は怖い糖化コラーゲンって何?


9f0fb5168b0c267ba4bca9482d5f1ed7_s

年齢とともに、気になってくる肌の黄色いくすみや、シワやたるみ。実は、この肌老化の根本原因がコラーゲン(タンパク質)の糖化だということが分かってきました。これまで、肌の老化=活性酸素という定説に基づいて商品を開発していた美容業界に激震をもたらしたこの糖化とはいったい何なのか。糖化を防ぎ、年齢を重ねても美肌を保つ方法はあるのか?今回は、今注目の糖化コラーゲンについてご紹介します。

“老け顔の人は早死にする可能性が高い”という研究結果があります。年齢とともに肌にくすみやシワ、たるみが出てくるのは当たり前だと思われがちですが、最近の研究で実は外見の老化と体内の老化は密接に関係していると考えられはじめました。その老化の根本原因ではないかと言われているのが、「糖化」です。糖化というのは、タンパク質と糖が加熱されてできた「AGE(終末糖化産物)」という肌にダメージを与えてしまう物質が生成されることを言います。このAGEは強い毒性を持ち、老化を進める原因物質とされています。
糖化によってコラーゲンのタンパク質にこのAGEが発生するとコラーゲン繊維を分解する酵素の量が2倍に増えてしまうことが確認されていて、このことがコラーゲンの弾力性を失わせて、硬く委縮させてしまう一番の原因であることが研究で分かりました。

糖化はどうやって起こるの?

AGEは二通りのしくみで体内に溜まっていくことが分かっています。 一つは、体内でつくられる場合。血中のブドウ糖が過剰になってあふれだすと、人間の細胞や組織を作っているタンパク質に糖が結びつき「糖化」が起きます。この糖化、初期の段階で糖の濃度が下がれば元の正常なタンパク質に戻ることができますが、高濃度の糖がある程度の期間さらされると、毒性の強い物質に変わってしまい戻れなくなってしまいます。
もう一つは、食事からとりこむ場合。「タンパク質と糖が加熱されてできた物質」は、非常にたくさんあり、知らず知らずのうちに体内に取り込んでしまっています。例えば、ホットケーキ。小麦粉(糖)と卵や牛乳(タンパク質)をミックスして加熱すると、こんがりキツネ色に焼き上がりますが、その部分こそ糖化した部分で、そこにAGEが発生しているのです。こうした食事で摂取したAGEの一部は消化段階で分解されますが、約7%は排泄されずに体内に溜まってしまいます。

糖化=老化を防ぐ方法は?

肌のお手入れとなると、スキンケアを思い浮かべる人がほとんどだと思いますが、「糖化」は体内で起こるものなので、食生活の見直しが基本になります。いかに体を錆びさせない食生活を送るかが、糖化コラーゲンを生成しない若々しい肌作りの決め手となるんです。

糖化対策のポイント

  • できるだけ糖質の低いものを食べる ※低GI食品を調べて食事に取り入れる
  • 糖化を防ぐ、酢、ビタミンB6、発酵食品を食事に取り入れる
  • 食後の血糖値の上昇を防ぐ ※食後15分以内のウォーキングが効果的
  • 筋肉は血糖を蓄積する役割があるので、筋肉量を増やして糖化対策をする
  • 焼く、揚げるなど、高温調理はできるだけ避ける

食品が体内で糖に変わり血糖値が上昇するスピードを計った「GI値」が高いものほど、糖化しやすいと言えます。インターネットなどで簡単に調べられるので、ぜひ普段の食生活の改善に役立ててみてくださいね。

(まとめ)

冒頭で肌の老化は体内の老化と密接な関係があると言いましたが、AGEが体内に多く蓄積されると、肌の老化だけでなく、心筋梗塞や脳梗塞、骨粗しょう症などにもつながります。コラーゲンの糖化を防ぐことは、実は健康にも繋がるんです。何も徹底的にする必要はありませんので、少しずつ毎日の食生活を改善して、美肌も健康も両方ゲットしてくださいね!
参考HP:AGE測定推進協会 http://www.age-sokutei.jp/