
湿度が上がる夏は、乾燥する冬よりも肌の状態が改善される人が多いと言われていますが、実は、湿気の多い夏こそ毎年肌のトラブルに悩まされている人もいるんです。その原因が「肌カビ」。汗をかきやすい季節に起こりやすいという「肌カビ」について、その症状と対策をご紹介します。
トラブルを引き起こす「肌カビ」の正体
「肌カビ」とは、その名の通り肌に生えるカビのこと。「マラセチア菌」と呼ばれる、皮膚に常在するカビ菌の一つなので、どんな肌状態の人の皮膚にもいる菌なのですが、皮脂を餌として活発になるため、汗をかきやすい季節に繁殖すると言われています。この「マラセチア菌」ですが、背中や胸に粉を吹いたような湿疹ができる「癜風」やニキビのような小さく赤いブツブツができる「マラセチア毛包炎」の原因菌であり、また、フケの原因ともなる「脂漏性皮膚炎」や炎症と痒みをともなう「アトピー性皮膚炎」が悪化する因子とも言われていて、ほっておくと症状が悪化し慢性化することもあるため、夏を迎える前からのケアが大切です。
夏前からはじめたい、「肌カビ」対策
肌カビによるトラブルは、一見ニキビや肌アレなどほかの症状と見分けがつきにくいため、間違ったケアをして悪化してしまうことも。そうならないためにも、日頃からの肌ケアで肌カビの発生と再発を防ぎましょう。
まずは、肌を清潔に保つ!
皮脂が大好物の「マラセチア菌」。汗をたっぷりかいているのに、夜お風呂に入らないまま寝てしまったり、肌に触れる下着や洋服、タオルやシーツなどを不衛生なまま使い続けたりすると、発生の原因に。常に肌を清潔に保つことが、カビを繁殖させない一番のケアになります。また、直接肌にふれる化粧道具は洗う機会も少なくかなり汚れていることも多いため、夏場は特にファンデーションのスポンジやブラシなどを清潔に保ちましょう。
脂っこい食事を控えて、野菜を多めに
皮脂は、脂っこい食事やアルコール、糖分の多いものなどを摂ることで増えやすいと言われています。夏場は特に暑さで偏った食生活になりがちですが、お肌の免疫力を高めるベーターカロテンが豊富な緑黄色野菜や、白血球を活性化させるユリ科(玉ねぎ、にんにく、ニラ)やアブラナ科(キャベツ、小松菜、ブロッコリー)の野菜、肌細胞自体を若返らせ強くしてくれるコラーゲン食材を取り入れ、バランスのいい食生活をしましょう。
睡眠の質を高める!
肌質の改善に大きくかかわってくるのが、睡眠です。よい睡眠は肌再生を促す成長ホルモンが活発に分泌され、肌トラブルを防いでくれます。
まとめ
いかがでしたか?「肌カビ」と聞くと、とても恐ろしいもののように聞こえますが、きちんと対処して暴走させなければ悪さもせず、逆に肌を弱酸性に保って肌質をよくしてくれます。だからこそ、日頃のケアが大切です。「肌カビ」ケアは、美肌に導くことばかりなので、ぜひ取り入れてみてくださいね。