老化を防ぐために。喫煙とコラーゲンの恐～い関係。
美容の大敵として取り上げられることの多いタバコ。美容に悪影響を与えることは、多くの方が認識されていることでしょう。しかし、「なぜ良くないのか？」を正しく理解している方は多くないのではないでしょうか？今回は、タバコが及ぼす美容への悪影響をテーマにお届けします。
1. ビタミンCを奪う喫煙の恐ろしさ。
喫煙者の方は、よく「リラックスするために喫煙する」と言いますが、人間の身体にとってタバコの煙の侵入はストレスに他なりません。ストレスを感じた身体は、副腎皮質からコチゾールという抗ストレスホルモンを分泌します。このコチゾールを生成するために必要なのがビタミンC。つまり喫煙によりビタミンCが消費されるわけですが、タバコ1本あたりの消費量は25～100mg。ビタミンCの1日の必要摂取量は100mgですから、たった1本の喫煙でそのほとんどを奪ってしまうのです。では、ビタミンCがないと美容にどう影響するのでしょうか？
大量の活性酸素がコラーゲンを直接破壊！
喫煙をすると、身体の中の白血球が有害物質を除去しようと活性酸素を作ります。活性酸素は体内に侵入した細菌やウイルスを撃退する役割をになっていますが、過剰な活性酸素は生活習慣病の原因になるなど恐ろしい一面も。その上、タバコの煙には活性酸素の元となる過酸化水素を含んでいます。これらから、大量の活性酸素が体内に生まれるというわけ。一方、過剰な活性酸素を抑えるためには抗酸化物質が必要ですが、その役割をになうのがビタミンC。ところが、喫煙者の身体はコチゾールの生成でビタミンCを使ってしまっているため、活性酸素を抑制することができません。大量の活性酸素はコラーゲンの線維構造を変質させ、メラニンを過剰生成し、シミやシワ、たるみになってしまうのです。
コラーゲンの新規生成を阻害！
人間の身体がコラーゲンを生成する際、ビタミンCが欠かせません。コラーゲンはリシン・プロリンという物質が酵素反応することで作られますが、ビタミンCは酵素の補酵素（酵素を補助する役割）として使用されます。しかし、ビタミンCが不足している喫煙者の身体の中では十分な反応ができず、健全なコラーゲンを生成することができません。コラーゲンが不足することにより、潤いのない角質化したお肌になることは言うまでもないでしょう。
2. 喫煙は、あらゆる美容の大敵。
スモーカーフェイスという言葉を聞いたことがありますか？肌の老化が進み、年齢より老けて見えることから、喫煙者ならではの特徴的な容貌を指す言葉です。「コラーゲン不足でほほがこけている」「タールが沈着し顔色が暗く沈んでいる」「一酸化中毒で酸欠になり唇が紫色になっている」「活性酸素の影響で深いしわが刻まれている」などがその特徴。加えて口臭や声質の変化なども挙げられるそうです。決して美しいとは言えない特徴です。また、喫煙による影響は顔だけに表れるものではありません。ここでは、その他の恐ろしい影響もご紹介していきます。
抜け毛が増える！タバコの影響
「髪は女の命」と言うように美しさを表す重要なファクターですが、ここにも喫煙の影響が。タバコが抜け毛を増やす理由は、主にふたつ。ひとつはニコチンが血管を収縮させ、頭皮の毛細血管の血流を悪化させること。血液は頭皮や髪の毛に栄養を与える重要な役割を持っているため、十分に行き渡らないと抜け毛に発展してしまうのです。もうひとつの理由は、コラーゲン不足による頭皮環境の悪化。コラーゲンは頭皮にも存在し、潤い・柔軟性を与えています。健全な頭皮の状態が維持できなければ、抜け毛・薄毛が増えるのも当然だと言えるでしょう。もちろん、それらは髪質の悪化にもつながります。
バストが垂れる！タバコの影響
バストにとって重要な成分が、喫煙によって供給不足になると分かっています。そのひとつがエラスチン。これはコラーゲンとコラーゲンをつなぐ役割を持つ繊維状のたんぱく質ですが、喫煙によって発生した活性酸素で分解されてしまいます。バストは皮膚によって支えられているため、皮膚のたるみがバストのたるみに直結するのです。コラーゲンの不足に加えてエラスチンまで不足すれば、バストに大きな悪影響を与えるのは言うまでもないでしょう。また、喫煙が女性ホルモン（エストロゲン）の分泌を抑制することも分かっています。エストロゲンが減少すれば、バストをはじめ全身の「女性らしさ」が失われてしまうのです。
（まとめ）
喫煙者の血中のビタミンCは、非喫煙者の半分以下だと言われています。サプリメントなどで補っても喫煙するごとに消費されるため、決して効果的ではないようです。これでは、コラーゲンの生成は上手く進みません。化粧品やサプリメント、あるいはコラーゲンマシンなど、コラーゲンを増やす方法は色々ありますが、ビタミンCが体内になければ効果は半減してしまいます。喫煙は美容にも健康にも決して良いものではありませんので、どうぞご注意ください。
