卵殻膜のコラーゲンで赤ちゃん肌に甦る?


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私たちの体づくりに欠かせない必須アミノ酸がバランスよく含まれ、免疫力アップ食材としても知られている卵。今、この卵が美容食材として密かに注目されていることをご存知ですか?ただし、美容に良いのは普段捨ててしまう卵の殻についた薄皮部分。この卵殻膜と呼ばれる部分には、コラーゲンをはじめお肌をピチピチに若返らせてくれる成分がいっぱい。今回は、そんな卵殻膜の秘められた美容効果をご紹介します。

卵殻膜とは?

卵殻膜とは、卵の殻の内側にある薄い膜のこと。ゆで卵をむいた時、ツルンと薄い皮がはがれますよね、まさにあの皮です。産み落とされた卵が、その後親鳥から栄養をあたえられることなく卵の中でスクスク育つことができるのもこの卵殻膜に豊富な栄養成分があるからこそ。今でも相撲部屋では怪我をするとこの卵殻膜を傷口に貼って治しているほど、秘めたるパワーを持った素材なんです。

卵殻膜は、美肌成分の宝庫!

美肌に導く卵殻膜の主な成分

  • ヒアルロン酸
  • お肌に水分を保持する能力に優れた成分。シワやたるみを予防します。

  • 18種類のアミノ酸(シスチン含む)
  • 特に含有量の多いシスチンは、シミの原因となるメラニンの生成を抑制し、美肌・美白へと導きます。また、有害物質を解毒する作用もあります。

  • コラーゲン
  • みずみずしい肌の弾力を維持します。

    この中でも特に注目なのが、シスチンとコラーゲン。卵殻膜は、他の素材よりも群を抜いて含有量が多く、美肌効果を大いに期待できます。では、この二つの成分を詳しくみていきましょう。

    ツヤ肌、ツヤ髪に欠かせない「シスチン」の含有量がすごい!

    体内で「L‐システイン」に変化するシスチンは、メラニンの生成によって皮膚にできたシミを消すのに効果的なアミノ酸です。シミの原因となるメラニンをつくる酵素であるチロシナーゼの活性を抑制する作用があるほか、ターンオーバーを促進させる効果もあり、つくられたメラニンの排泄を促してくれます。

    また、L‐システインに含まれるイオウは皮膚、髪、爪をつくる非常に丈夫なたんぱく質の成分。皮膚を強くし、髪にコシを与えてくれるほか、爪を強くしてくれます。この美容成分シスチンの含有量は、食品の中でも圧倒的。シミ・ソバカス対策のさまざまな商品にも処方されています。

    別名「ベビーコラーゲン」の生成をサポート!

    人の肌の70%はコラーゲンでできているって知っていましたか?ただ、コラーゲンにもタイプがあってⅠ型とⅢ型のコラーゲンで構成されています。中でも肌の弾力を保つⅢ型コラーゲンは赤ちゃんの肌にもっとも多く、別名「ベビーコラーゲン」と言われているほど美肌には欠かせない成分。でも、このⅢ型コラーゲン、残念なことに25歳前後を境に減少してしまいます。30歳を過ぎた頃から、なんだか急にお肌が…なんて、小じわを見つけたり、たるみを感じたりし始めるのは、このⅢ型コラーゲンの減少のせいだったんですね。

    ところが、最近の研究で卵殻膜には体内でⅢ型コラーゲンの生成をサポートする細胞増殖効果があることが分かってきました。卵殻膜成分により、ヒト繊維芽細胞が活性化・増殖し、Ⅲ型コラーゲンの発現量が増加したという研究結果も発表され、その効果にあやかろうと、卵殻膜を使ったサプリメントなどが販売されています。

    卵殻膜はそのまま食べても効果なし!?

    美肌効果抜群の卵殻膜ですが、実はそのまま食べても吸収されにくく、効果はありません。そのため、体内で吸収されるよう精製されたサプリメントが発売されていますので、気になる方は調べてみてくださいね。

    (まとめ)

    卵殻膜とⅢ型コラーゲンの深いかかわりあいについて、メーカーと東京大学で共同研究がされています。70歳を過ぎた女性の研究者(教授)は、自ら卵殻膜サプリメントを毎日目安量の倍の量を飲んでいるらしいのですが、そのお肌のツヤツヤぶりが講演会などで話題となっているのだとか。卵殻膜に限らず、やはりコラーゲンの生成をサポートすることが、アンチエイジングの鍵となりそうですね。

    参考HP:ALMADO https://www.almado.jp/

         NPO法人日本卵殻膜推進協会 http://eggmem.org/